三角関数の公式は自分で導き出せるようにしよう その1
こんにちは。
だいすけです。
突然ですが、
以下の三角関数の公式を
10秒間見てください。
見ましたか?
では、上のすべての公式の右辺を、
何も見ずに埋めてください。
できましたか?
これがスラスラとできた人は、
今回の記事は見なくても大丈夫です。
これがスラスラとできなかった人は、
この記事を最後まで
しっかりと見てください。
おい待て、
こんなにたくさんの公式
覚えられるわけがないだろう
と思った人も多いと思います。
しかし、実は、
これらの公式、
全く覚える必要はありません。
すべて自分で
導き出せるようになれば
いいのです。
むしろ、
導き出せることが大切です。
公式を導き出せるようになることで、
公式を暗記する必要が無くなったり、
計算力が身に着いたり、
三角関数の考え方が身に付いたりなど、
さまざまなメリットがあります。
これらの能力は
公式をただ暗記しただけでは
身に付きません。
では、
sin 2θ = 2 sin θ cos θ
を導き出してみましょう。
sin 2θ = sin (θ + θ) なので、
sinの加法定理
sin (α + β) = sin α cos β + cos α sin β
より、
sin 2θ
= sin (θ + θ)
= sin θ cos θ + cos θ sin θ
= 2 sin θ cos θ
です。
次に、
cos 2θ = cos² θ − sin² θ
を導き出しましょう。
cos 2θ = cos (θ + θ) なので、
cos の加法定理
cos (α + β) = cos α cos β − sin α sin β
より、
cos 2θ
= cos (θ + θ)
= cos θ cos θ − sin θ sin θ
= cos² θ − sin² θ
です。
これらの “2θ” に関する公式は、
2倍角の公式 といい、
三角関数の公式の中でも
特に重要な公式です。
必ず自分で
導き出せるように
してください。
次回も引き続き、
三角関数の公式を導き出します。
それではまた!
方程式を解いたら検算で確認しよう!
こんにちは。
だいすけです。
問題を解く際、
ミスをしてしまうことは、
誰にでも起こり得ます。
ただし、ミスを防いだり、
ミスを見つけて直すことは
できます。
今回は、
ミスを見つけるのに有用な、
検算について
説明していきます。
“検算” とは、
方程式などを解いた際、
出した答えを
もとの方程式に代入して、
答えが本当に正しいかどうかを
確認する方法です。
例えば、
x² + 5x + 4 = 0
という2次方程式を解くとします。
この方程式の左辺は、
( x + 4 ) ( x + 1 )
と因数分解できます。
なので、
この方程式の解は、
x = −4, −1 ですね。
この答えが本当に正しいかを、
検算で確認します。
方程式の解は、
その値をもとの方程式に
代入しても成り立つはずなので、
x = −4 と x = −1 を
もとの方程式に代入してみます。
まず、x = −4 を代入すると、
(−4)² + 5 × (−4) + 4
= 16 − 20 + 4
= 0
なので、この解は正しいです。
さらに、x = −1 を代入すると、
(−1)² + 5 × (−1) + 4
= 1 − 5 + 4
= 0
なので、この解も正しいです。
よって、
これらの2つの解は
両方とも正しいことが
わかりましたね!
今度は、
次の例を見てみましょう。
x² − x − 6 = 0
を次のように解いたとします。
これを検算で確かめてみましょう。
まず、x = 2 ですが、
これをもとの方程式に代入してみると、
2² − 2 − 6
= 4 − 2 − 6
= −4
となって、0になりません。
よって、
この解は間違っていることが
わかります。
実は、
上の解答は
因数分解が間違っていました。
もし、
検算をしなければ、
このような間違いに気づくのは
難しいでしょう。
いかがでしたか?
検算の大切さを
分かってもらえたでしょうか?
みなさんも検算を積極的にして、
少しでもミスを減らせるように
努力してくださいね!
それではまた!
塾や予備校には行くべき?
こんにちは。
だいすけです。
「予備校に行かないと
合格できないよ!」
「河合塾よりも
駿台の方が授業の質がいい!」
クラスメイトや先生、親から
こんな言葉を聞いた人も
多いかと思います。
「学校の授業は
役に立ちそうにないから塾に行きたい...」
「親に塾に入るように言われた...」
「自分ひとりだとやる気が起きない...」
このように思っている人も
たくさんいると思います。
では、実際のところ、
塾や予備校に行く必要は
あるのでしょうか?
結論は、
行くべき人と、
行かなくてもいい人がいます。
では、
塾や予備校に行くべき人は
どのような人なのでしょうか。
・学校の授業に満足していない
・進捗管理が苦手
・自習室を使いたい
これらの条件に当てはまる人は
塾に入ることを検討しましょう!
実は、
勉強ができるかどうかというのは、
塾に行くべきかどうかを決める上で
あまり重要ではないのです。
塾に通うことのメリットは、
授業の質の高さや、勉強の進捗管理、
自習室の利用など、
勉強に関するサポートが
とても充実していることです。
勉強ができないからと
塾に入っても、
このメリットを生かすことが
できなければ、
成績は上がりませんし、
志望校に合格することはできません。
逆に、
参考書などを使って
自分で勉強できる人や、
進捗管理が得意な人、
自宅で勉強に集中できる人は
塾に行く必要はありません。
自分が本当に
塾や予備校に通う必要があるのか、
よく考えて決めましょうね!
それではまた!
対数の公式の意味
こんにちは。
だいすけです。
今回は、前回に引き続き、
対数の公式の解説を
行っていこうと思います。
まず、
「掛け算は足し算になる」
という公式
log(a) AB = log(a) A + log(a) B
です。
これは次のように考えると説明ができます。
まず、
log(a) A は、
aを何乗かするとAになるという数です。
次に、
log(a) B は、
aを何乗かするとBになるという数です。
これらの両辺を掛け合わせると...
一方、
log(a) AB は、
aを何乗かするとABになるという数です。
この⚫︎はまさに上の■+▲のことですね!
これで、
log(a) AB = log(a) A + log(a) B
に納得してもらえたと思います。
次に、
「割り算は引き算になる」
という公式
log(a) A / B = log(a) A − log(a) B
の意味を解説していこうと思います。
これも、先ほどと同様に考えます。
まず、
log(a) Aは、
aを何乗かするとAになるという数です。
次に、
log(a)Bは、
aを何乗かするとBになるという数です。
上の式を下の式で割ると...
そして、
log(a) A / B は、
aを何乗かすると A / B になるという数です。
この⚫︎はまさに■−▲ですね!
この、
掛け算が足し算になるという性質と、
割り算が引き算になるという
性質はとても重要なので、
公式を覚えるだけでなく、
上のような考え方で、
自分で導き出せるようにしてくださいね!
それではまた!
対数の意味
こんにちは。
だいすけです。
今回は、高校で初めて出てきて
なかなかとっつきにくい、
対数 (log) について
解説していきたいと思います。
まず、対数の基礎から確認しましょう。
これは「ログaのb」とか
「ログa底(てい)のb」と読みます。
ここで、a のことを底 (てい) 、
b のことを真数 (しんすう) といいます。
では log(a) b は
何を意味するのでしょうか。
ズバリ、
a を何乗かしたら b になるとき、
その「何乗」の数のことを
log(a) b と書きましょう
というルールなのです。
例を見ていきましょう。
log(2) 8 というものを考えましょう。
2を何乗かすると8になる、
そんな数は、3です。
なので、log(2) 8 = 3 です。
ほかにも例を見ましょう。
log(3) 9 は、
3を何乗かしたら9になる数
です。
それは、2ですね。
なので、log(3) 9 = 2です。
だんだん考え方が分かってきましたか?
しかし、
都合良く「何乗」なのか
わからない場合もあります。
次の例を見てみましょう。
log(2) 3
これは、
2を何乗かしたら3になる数
という意味ですが、
いくら頑張って探しても
このような数は見つかりません。
log というのは、
こういうときに
真価を発揮するのです。
log を使うことで、
普通では表すことのできない、
「2を何乗かして3になる数」
を表すことができるのです!
次回は、
この考え方を使って、
log に関する様々な公式を
解説していこうと思います。
それではまた!
積分の記号 “∫ ” や “dx” の意味
こんにちは。
だいすけです。
今回は、
積分において使われる記号
∫ (インテグラル) や dx (ディーエックス)
の意味を解説していきます。
まず、
定積分の意味を
復習しておきましょう。
上の図で、 ∫ [a,b] f(x) dx は
直線 x = a , x = b と
曲線 y = f(x) と
x軸で囲まれた部分の面積
を表すのでした。
では、
なぜ ∫[a,b] f(x) dx が
この部分の面積を
表すのでしょうか。
まず、以下のように、
x軸上に、x = a から b まで、
等間隔に点を打っていきます。
そして、
打った点から、
y = f(x) のグラフに向かって、
x軸に垂直な線分を引きます。
さらに、
その線分と y = f(x) の交点から、
右に向かって、隣の線分まで、
その線分に垂直な線を引きます。
棒グラフのようなものができましたね。
この棒グラフの面積を考えてみましょう。
この棒グラフの幅は
均一になるようにしていました。
この幅を Δx (デルタエックス)
としておきましょう。
そして、
x座標が “ x ” の位置の
棒グラフの高さはどうなるかというと、
“ f(x) ” です。
よって、
x座標が “ x ” の位置の
棒グラフの面積は “ f(x) Δx ” です。
ここで、
棒グラフの横幅を
とても小さくしていくと...
棒グラフの面積の和は、
直線 x = a , x = b と 曲線 y = f(x) と
x軸で囲まれた部分の面積と
ほぼ一致します。
実は、
Δx をとても小さくしたものを
dx と書くことにしているのです。
なので、
f(x) dx を x = a から x = b まで
すべて足し合わせたものが
求める面積となります。
実は、“ ∫ [a,b] ” というのは、
この
“ x = a から x = b まで
すべて足し合わせる”
という操作を表しているのです。
∫ は S という文字が由来の記号です。
このSは英語で和を意味する
“ summation ” の頭文字です。
ですから、“ ∫ [a,b] f(x) dx ” は、
「 f(x) dx の面積の細い棒グラフを、
x = a から x = b まで足し合わせる」
という意味になります。
これはまさに
直線 x = a, x = b と
曲線 y = f(x) と x軸で
囲まれた部分の面積
ですね。
いかがでしたか?
積分の記号の意味が分かると、
「積分が面積を表す」
ということも
すんなりと理解できると思います!
この解説を参考に、
積分の意味を
しっかりと理解してくださいね!
それではまた!
微分の意味
こんにちは。
だいすけです。
今回は、
理系受験生なら
絶対に理解しておくべき
微分の意味を解説します。
まずは、微分の “定義” を見てみましょう。
微分の定義
ブラウザのバックボタンを
押すのはもう少し待ってください。笑
何がなんだかさっぱりだと思います。
順番にそれぞれの
文字や記号の意味を
解説していきます。
まず、分数の部分に注目しましょう。
分母 “ h ”、
分子 “ f(a+h) − f(a) ” の意味を
それぞれ見ていきます。
分母 “ h ” はズバリ、
“ xの増加量 ” です。
これは図で表すと、以下のようになります。
この図でいうところの、
点Pと点Aのx座標の差が
分母 “ h ” です!
次に、分子 “ f(a+h) − f(a) ” は、
“ yの増加量 ” です!
これも図で表すと、以下のようになります。
この図の点Pと点Aのy座標の差が
分子 “ f(a+h) − f(a) ” です!
では、この分数は
何を表しているのでしょう??
それは、直線APの傾きです!
中学校のとき、
直線の傾きは変化の割合
つまり “ (yの増加量) / (xの増加量) ” で
表せるということを習ったと思います。
まさに、
この分数は、直線APの傾き
になっているんですね!
では、横の “ lim ” と
その下の “ h→0 ” というのは
どういう意味なのでしょうか。
実は、これは極限という
数学的な操作を表すもので、
“ hを限りなく0に近づける ”
という操作を表しています。
つまり、
右側の分数の中の
“ h ” の値を
限りなく0に近づけてくださいね
という意味なんです。
ここで、
hを限りなく0に近づけるとき、
ぴったり0にはならない
ということには注意してください。
0.1 → 0.01 → 0.001 → ...
のように、
どんどん0に近くけれど、
0にはならないように近づけます。
では、
この操作を先ほどの図で表すと
どうなるでしょうか。
hを0に近づけるということは、
xの増加量を0に近づける
ということと同じです。
つまり、
点Pを点Aに向けて
どんどん近づける
ということなのです。
これを図に表してみましょう。
特に、
直線APに注目しながら見てください。
↓
点PをAに向かって近づけます
↓
↓
さらに近づけます
↓
いかがですか?
下に行くにつれて、
点Pはどんどん点Aに近づいています。
そして、最後の図では、
点Pと点Aはほぼ同じ位置にあります。
では、
直線APはどう変化したでしょうか。
最初は曲線と2点で交わっていたのが、
最後の図だと、
ほとんど曲線に1点で
接しているように見えます。
つまり、直線APの傾きは、
hを0に近づけると、
点Aにおける接線の傾きに
近づいていくのです。
つまり、微分の定義の式は、
点Aにおける
接線の傾きを表しているのです!
微分が接線の傾きを表している、
ということは知っていても、
なぜ微分で接線の傾きを表せるのか
ということまでは
知らない人も多いと思います。
この解説を見て、
ぜひ微分の定義の意味を
理解してくださいね!
それではまた!